美観だけが目的じゃない。外装メンテナンスの本当の意味とは?
■汚れ?デザイン?外装メンテナンスの動機と時期「外壁の汚れが気になる」「デザインが古めかしい」など、外装のメンテナンスを考える最初のきっかけは「見た目」の問題かもしれません。しかし、そうした表面的な関心事よりも、外装の劣化が招く建物の傷みにこそ注意が必要です。
一般的なメンテナンス方法である外装の塗り直しを中心に考えてみましょう。塗り直し時期については立地環境や外装の種類によって少し違いはありますが、新築後なら10年前後と言われています。目に見える傷みがないからとメンテナンスを怠っていると、外装の劣化箇所から雨水が入り込んで建物を傷めることも。そうなると、もう「見た目」だけを気にしてる場合ではありません。
■雨漏りしてからでは遅い!メンテナンスは「予防」の視点が大事外装塗装の一番の目的は風雨から建物を守ることです。外壁に小さな亀裂が見られても「雨漏りしてないから大丈夫」と考えがちですが、ほうっておくと亀裂から入り込んだ雨水が時間をかけて木部に浸透して壁の歪みを引き起こし、さらに亀裂を大きくしたり土台を腐らせたりします。
見えにくい屋根塗装の塗り直しについても外壁と一緒に行った方が良いでしょう。防水性能を保つ外装メンテナンスには建物被害を未然に防ぐ「予防」の視点が不可欠。室内に雨漏りが生じて慌てた時には、すでに屋根の防水シートや下地板など木部に水が浸透していて修繕コストが余計にかかってしまうことに。
■防水だけじゃない。遮熱・断熱効果で冷暖房効率もアップも外壁塗料にはアクリル系からウレタン系、シリコン系、フッ素系塗料というように、塗料に含まれる主な樹脂成分によってさまざまな種類があります。一般的には、価格は耐用年数に比例するので、低価格のアクリル、ウレタン系は長い目で見ると割高になるケースも。塗料選びの際は初期費用だけではなく、耐久性の確認とメンテナンスの時期を考慮にしましょう。
■住まいの状態にあったメンテナンスを提携してくれる会社を選ぼう!モルタルやサイディング、ガルバリウム鋼板といった金属系など、外壁の仕上げに合ったメンテナンス方法に加えて前述のように多様な塗料がある中、何を選べばいいかわからないというケースも。そんなときは、「住まいを建やかな状態で長持ちさせる」というメンテナンスの目的に立ち戻り、建物の状態を正確に把握することが必要です。
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